COE=Cup Of Excellence(カップオブエクセレンス)とは、その年に収穫されたコーヒーの中から最高品質(トップ・オブ・トップ)のものに与えられる名誉ある称号で、中南米を中心に各国でコンテストが行われています。国内予選を勝ち抜き、国際審査員の厳格なカップテストにより評価された、全生産量の数%にも満たないほんのわずかなコーヒーだけが、カップ・オブ・エクセレンスの称号を授与されます。
生産国の国中からコーヒーの生産者は、一年に一回開催される三段階のコンペティションにサンプルを出品します。コンペティションに参画するロットは、第一段階はスペシャリティコーヒーの最低品質基準に達しているかの確認のフルイに掛けられます。フルイにかけられコーヒーは、国内審査員による「目隠しテスト」でトップ・グループの選び出し、そして最終的に、3日間に亘るコンペティションを経て、国際審査委員が「最高の中の最高のコーヒー」に対し、「カップオブエクセレンスTM」の称号を授与します。
その後、審査結果と共に各国にサンプルが送付された後、インターネットオークションを通して最高値の応札者に販売されます。
農園経営者は国内の授賞式で栄誉ある称号を与えられただけではなく、オークションによって高値の報酬を受けます。一方、オークション参加者の多くは、顧客に最高の品質のコーヒーを提供する事だけでなく、受賞農園の経営者と直接の関係を築く事にも関心を持っています。さらに、高品質の生産者であることが認知されると、多数のコーヒー関係者が産地を訪れ、継続的な取引に発展する可能性が高まり、収益を長期的に安定させることになります。
〜旭珈琲、スペシャルティコーヒーのワタルHPより抜粋〜
ブラジルでは1999年に世界に先駆けてCOEの元となるコンペティションを始めました。
そこから16年経ち、現在ではブラジルのカップ・オブ・エクセレンスは"Early Harvest"と"Late Harvest"の年2回開催されています。
"Early Harvest"は「パルプドナチュラル」という精製方法によって生産されたコーヒーのCOEで収穫後早い時期に開催されます。収穫後時間を置いてから開催する"Late Harvest"は「ナチュラル」精製で生産されたコーヒーのCOEです。
今月のシチオマチーニャが入賞した“Early Harvest COE 2014”は通算で100回目の記念すべきオークションでした。
そこで20位となった農園のコーヒーです。
農園名 Sitio Matinha シチオマチーニャ
農園主 Edson Junior de Miranda エヂソン ジュニオール デ ミランダ
地域名 アラボンガ ミナスジェライス州 ブラジル
農園面積 63ha
コーヒー栽培面積 17ha
標高 900-1400m
品種 カトゥアイ
処理方法 パルプドナチュラル
順位 20位
カップコメント
[Aroma/Flavor]
molasses passion fruit caramel almond vanilla raisons jabuticaba tropical fruit dulce de leche butterscotch
[Acidity]
delicate lime malic
[Other]
cinnamon caramel aftertaste long lasting aftertaste lingering
COEはオークションによる直接取引のため、スペシャルティコーヒー市場の中でもかなりの高値で取引されます。
そのため一般的なコーヒーの倍以上の価格になることも珍しくありません。
その年の国際的に素晴らしいコーヒーと称される一杯です。
ただ、コーヒーの業界としての評価と消費者の評価は分かれる事もあります。
業界で評価される基準というもの(特にトップオブトップと呼ばれるもの)は他より抜きん出てる風味、特徴といった部分もあるので、多くの人に『コーヒー』と認識されているものとは一線を画すものの場合があります。
コーヒーぽくないというくらい風味の違う場合も。
“今現在コーヒー業界で評価されている一杯”という前提で試していただければと思います。
甘さと酸味のバランスが良く、後口すっきりな珈琲
それぞれの味の要素がしっかりしているので、食後の口直しにもオススメです。